バズれ!ラボラトリーズ!!

世界は狭い、そして広い。どっちやねん。

社会は崩壊する

みんな忘れがちだけど、社会制度は永遠に不変ではない。山の天気や乙女心と同じように突然変わってしまうものだ。

今日本に生きているほとんどの人は戦後に生まれ育ったわけだから当然だけれど、今の社会制度しか知らない。そして、だからこそ、今の社会がまるで大昔からこの形でこれからも続いていくと錯覚している。議会制民主主義で、司法・立法・行政の三権が分立していて、天皇は国民統合の象徴で、自由主義かつ資本主義の経済。それが、今の日本の社会の根幹だ。誰もこれが普通で不変だと思ってしまっている。
しかし、この社会制度はまだ70年ちょっとの歴史しか持っていない。任天堂やシャープよりも歴史が浅いのだ。

振り返ってみると、日本の社会制度は頻繁に、ガラッと変わっている。平安時代天皇を中心とした貴族社会で、約400年続いた。その後武士が実権を握り、鎌倉時代に突入する。御恩と奉公でお馴染みの封建主義の社会だ。この時代に形作られた社会制度は室町時代の後半、戦国時代になるまでだいたい250年くらいは実質的に続く。

そして関ヶ原の合戦後に江戸時代が始まる。徳川家を中心に各地に大名が配置され、それぞれが独立して国を持つ、いわば合衆国のような制度が採用される。これが265年間。そして、1867年に大政奉還がなされ、武士の政権は終わりを告げる。
武家政治でくくるならおよそ650年に及ぶが、社会の基礎制度は頻繁に変遷している。

明治維新後、天皇が再び政治の中心となるが、それも第二次世界大戦終結するまでの約80年だ。

さて、現行の社会制度になっておよそ70年。明治から始まる旧日本社会がたったの80年で幕を閉じたことを考えれば、もういつこの社会が崩壊してもおかしくないのだ。