バズれ!ラボラトリーズ!!

世界は狭い、そして広い。どっちやねん。

常識は常識じゃない

最近、「スマブラチュートリアルもなくて初心者に不親切」とか「動かし方がわからない」だとかいう意見を見た。

なるほど、確かにゲームをよくやっている人なら「スティックを倒せばキャラが動く」というのはもはや常識で、そんなことがわからない人などいるはずがないと思ってしまう。
しかし、わからない人はそもそも「スティックってなに?」となるのだろう。

むかし、任天堂のホームページに『社長が訊く』というインタビュー企画があった。その中で、初心者への配慮について語られていた記事があるとネットで紹介されていた。

波多野
「その通りです。
そういう混乱状態が
だんだん深くなっていったような気がするんです。
もっと極端な例を挙げますと、
初めて『脳を鍛える』を購入されたお客さんが、
家に帰って、さっそく遊んでみようと
パッケージを開けてみたところ、
中からちっちゃいのが出てきた、とおっしゃるんです。」

岩田
「パッケージの中には
ソフトが入っているのが当然ですよね。」

波多野
「ところが、その方は
ハードを持っていらっしゃらなかったんです。」

岩田
「ああ・・・。」

波多野
「「どうやって遊ぶんだ、これは」と。」

岩田
「そのお客さんは、
ハードを買わなければいけないことを
ご存じなかったんですね。」

https://www.nintendo.co.jp/etc/osagashi_guide/interview/vol1/index2.html

特に、とても小さい頃に教えてもらって出来るようになった事は、「教えてもらった」ということを忘れがちだ。そして、教えてもらっていない人に出会った時に、「なんでこんなことが出来ないんだ!非常識な!」と思ってしまう。
しかし、それはその人が非常識なのではなく、教えなかった人が非常識なのだとも言えるのだ。

「叩かれて育った子供は、自分の子供を叩くようになる」とよく言われる。これは自分が育てられたようにしか子供を育てる方法を知らないからだ。
知らないことは知らないし、教えてもらわなければ出来ないのが当たり前なのだ。

もしも、あなたがこれからの人生で「こんなことも知らないのか。非常識なやつ」と思うような人や場面に出くわしたとき、いきなり批判し、否定するのではなく、よくよく思い返してみてほしい。それは誰かに教えてもらったことではなかったのか?だとすれば、今度はあなたが教えてあげる番だ。

知らないことは知らないしできない。

常識だって、実は常識ではないのだ。