バズれ!ラボラトリーズ!!

世界は狭い、そして広い。どっちやねん。

どこでもドアが実現したとして

さてさて、2回目にしてすでに何を書こうかなぁ状態である。そういうときは取りあえずドラえもんひみつ道具の話題にしておけば間違いない。

ということで今回はオーソドックス、王道中の王道。おそらく日本で最も有名なトビラであろう「どこでもドア」について、わりと真面目に考えてみようと思う。
と言っても科学的なことはわからないので、どこでもドアが発明されたときの立ち振舞いについて、考えていく。

まず、どこでもドアが発明されたとしても、きっと10年、下手をすれば20年くらいは我々一般人には手が出せない値段のはずだ。家や飛行機や、もしかしたら宇宙船よりも高額になるかもしれない。そのくらいどこでもドアには価値がある。今まで東京から大阪まで新幹線で2時間以上かかっていたのがわずか1秒になってしまうのだから当然だ。開発費とかそういうことではなく、もうその「移動時間を無限に省略できる」という価値にものすごい値段がつくのだ。そうなれば、車も電車も飛行機も、今後一切必要なくなるのだ。高級車程度の値段で売るのはあまりにももったいない。

というか、そもそも、もしも僕がどこでもドアを発明したなら、きっと誰にも売らない。駅前にズラっと10台くらい並べて、使用料を取って使わせる。きっと一回10万円でも毎日たくさんの人が使いにくるはずだ。だって東京ー大阪間が1秒だ。
どこでもドアを開発するのが三菱かホンダかはわからないけど、日本だとたぶんこのどっちかなんじゃないかなあ。どっちにしてもきっとどこにも売らずにこの方式でやるのが一番儲かるだろう。電車や飛行機と違って運営ノウハウも必要ないわけだし。

だからこそ、JRや阪急や東急みたいな鉄道会社はどこでもドアの開発には絶対にお金を出してガッツリ関わって、完成したら半分くらいドアをもらえるようにしておかないといけない。ホンダや三菱がどこでもドアで商売を始めてしまうと、将来確実に電車に乗る人はいなくなるからだ。
「どこでもドアは我々鉄道のライバルだ」なんて意地を張ってるとあっという間に倒産の危機。車や飛行機なんかと同じ感覚で対応してはいけない。
「電車の扉をすべてどこでもドアにします!」くらい思いきらないといけない。鉄道会社の強みは人の集まる大きな駅を持っていることなんだから、駅にどこでもドアを設置しまくって、なんなら行き先は反対側のターミナル駅(南海なんば駅和歌山市駅)限定、みたいにするのもいいかもしれない。

影響を受けるのは鉄道会社だけじゃない。バス会社も郵便局も宅配便も、なんなら旅行会社やアマゾンも。「物の移動」に関わるすべての会社や人がどこでもドアによって得をしたり仕事を失ったりするのだ。

だからこそ僕たちが今考えなければいけないことは、「どこでもドアで行きたい国」なんかじゃない。「どこでもドアが出来たときにいかに生き残り、利益を得るか」だ。